大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和28(あ)3213 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人佐々木茂の上告趣意第一点所論の事項は、原審が、控訴趣意として主張さ

れていない事項につき職権をもつて調査説示したものと認められるのであるが、第

一審判決がその「法令適用」の部において、所論刑法四七条、同一〇条(同四五条

も)を三箇所にわたり掲記判示したのは、併合罪に関する適条判示として稍々妥当

を欠くきらいはあるけれども(即ち最後の一箇所において判示するを相当とする)。

その趣旨は本件併合罪の関係にある三個の全行為につき一括して一回刑法四五条、

同四七条、同一〇条を適用した趣旨と解すべきであつて、したがつてこの点に関す

る原判決判示及び論旨主張のように、第一審は三回にわたり刑法四七条の併合罪の

加重をした擬律上の錯誤あるものとは到底解せられない。それ故この点に関する右

原審判断は正当ではないが、右擬律錯誤は判決に影響を及ぼさないものとして第一

審判決を是認したその結論においては同一に帰するから、所論は採ることができな

い。同第二点は単なる誤記を理由とするものであり、同第三点は違憲をいうけれど

も、その実質は単なる法令違反を理由とするもの及び事実誤認の主張であり、同第

四点は量刑不当の主張であつて、以上何れも刑訴四〇五条の適法な上告理由に当ら

ない。

また記録を調べても、本件につき同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三〇年八月二六日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

- 1 -

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官谷村唯一郎は出張につき記名押印することができない。

裁判長裁判官 栗 山 茂

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